飲食店の雰囲気をガラッと変えるには壁紙が重要!種類豊富なクロスの選び方とは?

飲食店の印象をコストパフォーマンスよく、ガラッと変えてくれるのが、壁クロス。

ただしひと口に壁クロスといってもその種類は実にさまざまで、理想とするリフォームや物件の状況にあった壁クロスを適切に選ばなければなりません。


さらに飲食店の場合は、耐水性や耐久性などの機能も求められます。

今回は種類豊富なクロスの中から、適切なタイプを選ぶ方法をご紹介します。




■飲食店の壁紙の重要性とは?



壁紙は飲食店の雰囲気を演出するうえで、重要な役割を果たします。

例えばひと口にクロスと言っても、木目調はぬくもりをもたらし、石やレンガ調はクラシックな雰囲気をもたらします。


長い時間を過ごす住宅なら、1日中見飽きることのないシンプルな白や淡いベージュが良いかもしれませんが、短時間しか滞在しない飲食店は、いかにお店のイメージを瞬間的に伝えられるかにかかっています。


壁クロスの選び方次第で客層も左右されるので、とりあえず無難なタイプを……という選び方ではなく、積極的にリピーターを獲得できるセレクトをしましょう。そのためにも飲食店に内装の経験が豊富なプロの意見は貴重です。

壁クロス選びは売上も左右します。開業時に内装を決めたり、既存の店舗イメージを変える際は、壁紙選びがポイントとなります。




■たくさんある壁クロス、どうやって選ぶ?


壁クロス、と検索すると膨大なクロスがヒットしますが、素材別に見ると、その特徴がつかみやすくなります。素材で分けると、種類は3つ。



・ビニールクロス


「ビニールクロス」は塩化ビニール樹脂などを主成分とするビニールシートに、紙などを裏打ちしたクロスのこと。表面加工でも分類ができ、たとえば、表面に凸凹のあるエンボス加工やプリントを施したものなどさまざまです。調湿性や防臭性、防汚性、光触媒など、機能を持たせたタイプも登場しています。



・紙製クロス


「紙製クロス」の主原料は紙で、パルプや和紙、再生紙など、さまざまなタイプの紙が使われています。施工に手間がかかるのがデメリットですが、壁紙を貼ったあとに塗装仕上げができるタイプもあり、壁紙を貼り替えずに模様替えができるメリットも。自然素材のぬくもりも魅力の一つです。



・織物クロス


「織物クロス」は麻や綿など、糸と糸を織ってつくった織物や編物、不織布などを紙で裏打ちした壁紙のことです。織物独特のあたたかみやソフトな感触がありますが、ビニールクロスに比べるとコストはかなり高くなります。


この3種類のタイプのなかで、もっともよく使われるのが「ビニールクロス」。壁クロス=ビニールクロスと認識されているほど、クロス市場のなかでは大きな存在を占めており、通常、リフォームやリノベーションでの選択肢といえば、ビニールクロスになります。


そしてビニールクロスは、1平方メートルあたりの標準単価の目安に基づいて「500番」と「1000番」というカテゴリーに分けられています。つまり、1平方メートルあたりの値段が500円か、1000円か、という目安で命名されています。




■飲食店でクロスを選ぶならデザインと機能性の両立を!



飲食店のクロスの選び方は、住宅と異なり、ことのほか機能性が重視されます。

飲食店では清潔感が大切なので、汚れやキズが付きにくいタイプを選ぶのが基本。


また来客のためだけでなく、店舗を清潔に保つという視点も重要です。

耐水性があったり、消臭や防カビ、抗菌作用をもっている壁クロスを導入できると理想的です。調湿性能が高いタイプですと、店内で長く過ごすスタッフのための環境づくりにも役立ちます。


カラーやテクスチュアは業態やターゲットに合わせて選びたいものです。

例えば和食の店なら、耐水性のある和紙風や左官壁風の和紙クロスがおすすめ。オーガニックを打ち出す飲食店なら、ナチュラルな木目調や石肌風のクロスもうってつけです。


ただし飲食店で共通して注意しておきたいのは、壁紙と食べ物との取り合わせです。

たとえば赤やオレンジなど暖色系の色には食欲を増進させる効果があります。

対して青は食欲を減退させる色。実際に食べ物でも、緑はあっても青いフードはありませんよね。壁クロスはもとより、メニューにも青を使うのもあまりオススメしません。


ちなみに壁クロスには実に多彩なカラーが揃っています。迷ってしまって決め手に欠ける、という時、プロはベースカラーを70%、メインカラーを2~3%、アクセントカラーは1~0.5%くらいのバランスで検討します。

メインカラーは什器や床との取り合わせも考慮して絞ると、決めやすいですよ。




■クロスを選ぶ際には、内装制限にも注意を!



クロスを選ぶ際には「内装制限」をチェックすることも必要です。内装制限とは、建物内部で火災が発生した際に、燃えた内装で火災が拡大したり有害ガスが発生したりして、避難が遅れないようにすることを目的とした規定です。


たとえばカフェや飲食店では、建築基準法において内装制限がかかる床面積の合計は、以下の条件が該当します。



内装制限で指定される防火材料は、

・燃焼しないものであること

・防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること

・避難上有害な煙またはガスを発生しないものであること

……と定められています。


つまり内装制限の条件がかかり壁クロスを使う場合は、火災時の延焼や、変型、ガス等による二次被害を抑制する性能をもつ、防火認定を受けた壁紙を使わなければなりません。

下地との組み合わせや施工方法によっても、防火性能は変わってくるので、内装設計に長けたプロに相談することをオススメします。



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■せっかく選んだ壁紙を活かすために気を付けるべき点とは?



ようやくぴったりの壁クロスを見つけられたけれども、使ってみたら思っていたほどよくない……?ということも。失敗しないために、つまづきがちなポイントを紹介します。



・柄物クロスはコーナーに使わない


柄物クロスは壁一枚で見ているとしゃれているのですが、柄模様だけに、出っ張っている壁(出隅)や入り組んでいる壁(入隅)に使うと、模様を合わせるのが難しく、チープな印象になってしまいます。


模様のパターンがうまくつながらなかったり、継ぎ目が目立ってしまうこともあるので、複雑な形状の壁や平面の場合は、避けたほうが安心です。このようにクロス選びでは、プランニングとの兼ね合いも必要となります。



・照明との相性にも留意する


自然光のもとでサンプルを見て、これぞ……と思った壁クロスも、照明次第でがらりと変わった印象になってしまいます。

色温度だけでなく、フラットな光は壁紙を安っぽく見せてしまうので、照明との相性にも留意しましょう。



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おしゃれな店舗照明のポイントを押さえて、集客力をアップ!
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