快適なオフィス空間の要となるのが、天井です。デザインはもとより高さも重要で、高すぎると落ち着かず、低くても圧迫感を感じて仕事のパフォーマンスに悪影響を与えてしまいます。
今回は快適なオフィス空間をつくるための、天井デザインを解説。照明などの設備の収め方や、心地よい高さの選び方などを紹介します。
■オフィスの天井のデザインにはどんなものがある?
オフィスの天井は、つくり方によって4つのタイプに分けられます。
・ライン型システム天井
「システム天井」とは、下地材で作った骨組みに、仕上げ材・空調設備・照明などをまとめて下地や枠にはめ込むようにセットする天井です。
そして「システム天井」には、「ライン型」と「グリッド型」の2タイプがあります。
「ライン型システム天井」は、照明や空調設備が一直線のライン上に配置されるタイプ。天井を見上げたときに照明がすっきりして見えるメリットもあります。
一方で、照明の向きの変更が難しかったり、遮音性能が低下したりする可能性も。縦揺れにやや弱い、という傾向もあります。
・グリッド型システム天井
「グリッド型システム天井」は、天井の下地材を格子状に組んだ上に、照明や空調設備、仕上げ材などをパネルごとにはめ込むタイプの天井です。
仕上げ材や照明を部分的に取り外せるので、メンテナンスやレイアウト変更がやりやすいのが特徴です。また下地材が格子状に組まれているので、ライン型システム天井よりも仕上げ材が落下しにくく、天井裏の点検がしやすいメリットもあります。
デメリットとしては、ライン型システム天井と同様、縦揺れに弱い傾向が。またライン型システム天井や在来工法に比べるとコスト面でやや割高になります。
・スケルトン天井
スケルトン天井とは、仕上げ材を貼らずに配管や素地のコンクリートがむき出しになった状態の天井を示し、「躯体現し」と呼ばれることもあります。
レストランやカフェ、マンションのリノベーションで好まれていましたが、最近はしゃれたオフィスでも採用されるケースがあります。
開放感があり野趣のある雰囲気になり、デザイン性を求めるオフィスに向いています。
一方で天井を現しにするため吸音材や断熱材を入れられないので、吸音性の面や空調効率で劣るというデメリットも。また天井裏の設備整理も必要になります。
・在来工法天井
在来工法天井とは、天井の下地材(骨組み)に仕上げ材を張ったタイプで、オフィスをはじめ、店舗、病院、学校などでも幅広く採用されています。デザインの自由度が高く、仕上げ材の選択肢も豊富ですが、天井設備の移設が難しいことには留意しましょう。
■天井のデザインだけではなく、高さも仕事効率へ影響する?
空間の印象や、心理面に与える影響は、デザインだけでなく「天井高」も影響します。
「天井高」とは、床から天井までの高さのこと。では、実際に天井高が異なるとどのような違いが生じるのか見ていきましょう。
・天井高の違いによる心理的影響
同じ広さ(ボリューム)の空間でも、天井高が低いと圧迫感を覚えます。一方で天井高が高すぎると、空間が広すぎることで居心地が悪く、仕事に集中することができません。このように高すぎても低すぎても、無意識にストレスを感じてしまうのです。
・天井高が高い場合のメリット
天井高が高い場合は、背の高いオフィス用収納を設置することができるので、効率的にモノを収納できます。使用頻度の低いオフィス用品や、広いスペースを取るモノも、背の高い収納にしまうとオフィス内を整然と保つことができます。一方で、冷暖房が効きにくくなる傾向があることには注意しましょう。
天井高が低い場合は、冷暖房効率の良さや設備のメンテナンスのしやすさなどのメリットがあります。ただし、背の高い家具が置けない場合や自然光が入りにくく薄暗い空間になる可能性も。物理的な圧迫感や薄暗さなどで、精神的に負担を感じ、作業効率に悪影響をもたらすデメリットも挙げられます。
■天井の高さ選びの際に考慮すべきポイントとは?
・床面積から考える
建築基準法においては、ビルの天井高は2100㎜と定められていますが、これは最低基準。一般的にオフィスの天井高は、2500~2800㎜となります。
とはいえ、心地よく感じる天井高は、床(フロア)の広さにも影響します。
たとえば1000㎡以上あるような広いオフィスの場合、天井高は3m以上ないと圧迫感を感じることも。
あくまで基準ですが、200㎡未満=天井高2.6m/200㎡~1000㎡未満=天井高2.6~2.9m/1000㎡以上:天井高3m以上……を目安に考えるとよいでしょう。
もちろん素材や色彩も影響をもたらすこともお忘れなく。
・人数から考える
また、オフィスで働く人数によっても心地よい天井高は変わってきます。少人数のアットホームなオフィスで天井高が高すぎると、落ち着きがなくなり居心地が悪くなってしまいます。住宅レベルにするのも一つの考え方ですが、靴を脱いで過ごす住宅と異なり、オフィスが土足であることを考えると、住宅よりはやや高めのほうがよいでしょう。
・職種から考える
クリエイティブな仕事の場合は、天井高は高いほうが開放感があり生産性が上がります。スケルトン天井にするとスタイリッシュな雰囲気になりますよ。
事務業務が多いオフィスやSEが作業するようなオフィスなら、しっかり集中するために、高すぎない天井がおすすめです。さらに、照明や設備が等間隔に設置される「ライン型システム天井」「グリッド型システム天井」は、デスクをはじめとするオフィス家具を効率よくレイアウトできるメリットもあります。
「ライン型システム天井」なら、デスクを照明にそった形にレイアウトすると、伸びやかな空間になります。
また、企業イメージをアップさせる個性のあるオフィスなら、天井高は高めがおすすめ。滞在時間が長い職種の場合は、落ち着ける低めの天井高がよいでしょう。いずれも「在来工法天井」にすると、デザインバリエーションが幅広いので、目的に合ったイメージの天井をつくることができます。
■その他設計時に注意すべきこと!
天井の高さや工法だけでなく、設備や間仕切り壁などにも注意すると、より心地よいオフィスをつくることができます。
・天井の設備や間仕切り壁
天井に照明やエアコンのほか、消防法にもかかわる感知器など諸設備を取り付けます。間仕切り壁の位置や高さによって、移設や増設が必要になるケースもあります。天井裏に小梁や配管が通っていると移設が難しいこともあるので、オフィスデザインの経験豊富なプロに相談するのが得策です。
・見落としがちな排煙設備
一見地味な存在の排煙設備ですが、万が一の事態が発生した時、人命を左右します。排煙設備は建築基準法と消防法により設置基準が設定されているので、たとえば一般的な天井からスケルトン天井に変更するような場合は扱いも変わってきます。素人判断で扱っては法律違反になることもあるので、こちらもプロに意見を仰ぎましょう。
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