オーナーが意識しておきたい、店舗内のレイアウトを考える時のポイント

店舗の内装デザインを考えている時は、胸が躍るものです。


「お客を呼ぶためには、どういうお店のコンセプトにしたらいいのかな?」

「壁紙は何色にしよう」「インテリアは何を置こう」と、繁盛するお店の未来を思い描いてワクワクするでしょう。



しかし、店内のデザインは見た目や雰囲気だけでなく、使い勝手も考慮して決める必要があります。お客様が快適に過ごせるか、移動はしやすいか、スタッフはスムーズに作業できるか……といった点も非常に重要なのです。そこで今回は飲食店を例にとり、店内のレイアウトを決める際に意識しておきたいポイントをご紹介します。



【目次】

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■ニューノーマルにも対応!基本的な席数とテーブルの間隔

■動線を考えた店舗レイアウト

■何よりも、お客様が使いやすいレイアウトを心がけましょう

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■ニューノーマルにも対応!基本的な席数とテーブルの間隔



飲食店の店内レイアウトで最初に考えておきたいのは、売上にも直結する「席数」です。また、居心地のいいお店にするためには、テーブル同士の間隔もあわせて考える必要があります。それぞれのポイントを見ていきましょう。



1.最適な席数

単純に考えれば、席数が多くなればなるほど受け入れ可能な客数が増え、売上も伸びます。しかし、あまり席数が多いと窮屈な店内になり、居心地が悪くなるでしょう。だからといって、席数を少なくしすぎると効率が悪くなり、売上も落ちてしまいます。これらのバランスをとって席数を決めることが大切です。


一般的には、1坪あたり1.5席~2席程度が最適とされています。ただ、これはあくまでも飲食店全体の標準的な数値です。最適の席数はお店ごとに異なりますから、ビジネスモデルに合わせて調整しなければなりません。


たとえば、ゆったりとしたラグジュアリーな空間を作りたいなら、1坪あたり1席が妥当です。カジュアルバーなどの場合は、少しだけ増やして1.2席ほど。居酒屋などで賑やかな空間を作りたいなら、1坪あたり2席にしてもいいでしょう。


2.テーブルの間隔

各テーブルが近すぎると、お客様のパーソナルスペースが侵されてしまい、居心地が悪くなります。最近はそれに加え、新型コロナウイルスの感染対策として、ソーシャルディスタンスを確保する必要も出てきました。飲食店のレイアウトを考える時も、ニューノーマル時代の基準を意識しなければならないのです。


日本フードサービス協会が発表した「外食業の事業継続のためのガイドライン」では、グループ(テーブル)の間隔は1m以上空け、同じテーブルの座席も1m以上間隔を空けるよう求めています。物理的に間隔を空けられないならパーテーションを設置し、スペースに余裕があるなら席を斜めにするといった対策も必要です。


このニューノーマル基準は、コロナ禍が収束したとしても定着すると予測されています。お客様やスタッフの安全、そしてお店の評判にも関わる問題ですから、他の要素よりも優先的に考えるのが望ましいでしょう。




■動線を考えた店舗レイアウト




レイアウトを考える際は、スタッフやお客様の動きやすさも大切なポイントです。動線がしっかり確保できていないと、スタッフが動きづらく生産性が低下し、お客様にとっても過ごしにくい場所になってしまいます。そこで、キッチンとホールに分けて、動線を考えたレイアウトのポイントを押さえておきましょう。


・キッチン

キッチンの動線確保の目的は、作業に手間取って料理の提供が遅れたり、料理のクオリティが下がったりといった問題を防ぐことです。お客様からはあまり見えませんが、キッチン内のレイアウトはサービスの質に直結します。まさに飲食店の要といっていいでしょう。


一般的に、キッチンで最低限必要な通路幅はメイン通路が120cm、その他の通路が60cm程度です。火の近くや2人以上が同時に通る場所は、できるだけ通路幅を広めに取り、動線同士もなるべく交差しないように工夫する必要があります。大型の調理器具や設備は一度設置すると動かしにくいので、十分にシミュレーションを行ってください。



・ホール

ホールの動線確保の目的は、来店客に居心地の良さを感じてもらい、リピーターになってもらうことです。どれだけ料理が美味しくても、ホールが移動しにくければイラッとしてしまいますし、せわしなさも感じます。お店のスタイルによっては狭くてもいいこともあるのですが、基本的には十分な動線を確保した方が、お客様に愛されるお店になれるでしょう。


ホールで最低限必要な通路幅は、キッチンと同じくメイン通路が120cm、その他の通路が60cm程度です。また、ホールはお客様とスタッフが両方通行するため、それぞれの動線がなるべく交差しないよう配慮する必要があります。


大きく分けると、お客様の動線は「入口から客席」と「客席からトイレ」「客席からレジ、また出口」の3つ。スタッフは「厨房から客席やレジ」と「客席から厨房・レジ」の2つです。原則としてお客様を優先しつつ、スタッフも効率よく動けるようにレイアウトを考えましょう。



■何よりも、お客様が使いやすいレイアウトを心がけましょう



店内レイアウトは、お客様が使いやすく魅力を感じられることが何よりも大切です。動線の確保はもちろん、「間口が広く奥が見やすい」「テーブルが移動しやすくいろいろな状況に対応可能」といった機能性を備えていると、チャンスロスがなくなりお客を獲得しやすくなります。


さらに、テーマごとのゾーニング(カップルや仕事など、シチュエーションに応じた席の使い分け)も考慮して綿密にレイアウトを決めると、お客様に「あの席もいいな、また来たい」と思っていただくことができ、リピーターの獲得につながるでしょう。まずは専門業者に相談して、自分のお店に最適なレイアウトを考えてみてはいかがでしょうか。



タカネザワナイソウ工業では、商圏分析や売上予測、店舗デザイン・設計、コンサルティングなど、出店に関する広範囲なサポートが可能です。千葉県流山市を中心とした、関東エリアでの店舗開業でお困りごとがございましたら、まずはタカネザワナイソウ工業までお気軽にご相談ください。


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