きみのあーる新装工事(中華蕎麦きみの移転工事) 内装について

施工後:客席

客席間には移動可能な仕切板を設置しました。

来店されたお客様の人数に合わせた対応が可能です。

また移転前店舗の椅子を6脚、皮の貼替と脚の塗装をして使用しました。

こちらは新たに購入した4脚と遜色のない仕上がりに。





 



 




中華蕎麦きみのあーるは「先代店主が幼少の頃に食堂で食べた味の再現」が

コンセプト。

客席背面の壁は、アートデザイナーCAZUL氏に描いていただいた絵と腰壁の

下見板で、昔懐かしい昭和の風景をつくりました。

調色可能な間接照明を設置し、白い壁は夕焼けに染まる空に変化。

空が何色に染まるかはその日のお楽しみに。



 




施工後:厨房

まだ使えるもの、再利用できるものは沢山あります。

シンク、ゆで麺機、コールドテーブル、冷凍冷蔵庫は

移転前店舗より移動しました。




長時間の立ち作業になるため、身長にあっていないと身体的に

負担がかかります。

そのため盛り付け台(コールドテーブル)とレンジフードの高さは、

新店主の身長(192cm)に合わせて 特注の高さになっています。

また別戸棚や水切りラック等も一般的な高さよりも高く設置し、

高身長の新店主でも頭をぶつける心配はありません。




また効率を考え、食洗機も電気温水器も作業台として

使用できるようにしました。

厨房から覗く壁絵が綺麗ですね。



更にスープをつくる鋳物コンロは、コンロ不使用時は

作業台として使用できるように天板を製作しました。

ちょっとした工夫で、作業スペースはこんなにも確保できます。




施工後:トイレ

トイレのクロスは店内の昭和レトロから一転して、

癒され効果のあるパステルカラーを使用しました。

ペーパーホルダーも移転前店舗のものです。

電気スイッチは昭和レトロをイメージしてアメリカンスイッチを設置。

感染対策のため、ハンドソープと水栓は非接触で手洗いできるよう

自動型にしました。




施工後:廃材リメイク

面影を大事に。神楽坂で数多のお客様と対面してきた暖簾。

今回は移転前店舗の暖簾棒をあまった廃材で和風消火器ボックスに

リメイクしました。 新たな地、江戸川橋でも活躍してくれています。





まとめ

今回は「中華蕎麦きみのあーる」様の施工を行いました。

弊社ではオーナー様の想いを形にするために、きちんと

ご希望とご予算を確認させて いただいております。

「中華蕎麦きみのあーる」様の場合、1500万円ほどで施工させて頂きました。

当初想定していた金額よりも500万円ほど多くかかりましたが、

これには複数の要因があります。

中でも大きな要因を占めるのが下記の理由です。


1. 「本来導入が不要であった機器を導入したこと」

まず、飲食店を施工するときに注意が必要なのはガスの容量です。

特にラーメン店はガスを多く使用するため、容量不足解消のための

追加工事が行われる場合があります。「中華蕎麦きみのあーる」様の物件も

ラーメン店を開くにはガスの容量が足りませんでした。しかし建物所有者様に

プロパンガスの設置許可がいただけなかったため、補填分を電気で賄うことに

なりました。このような理由で、元々お持ちのガス給湯器やガスコンロが

使用できなくなったため、電気温水器と電気調理器を新たに購入し電気の容量を

上げ対応しました。このような背景から、電気機器代が加算される運びと

なりました。


2.「安全を考慮し、通常工事では発生しない工事を行ったこと」

現オーナー様は、当物件を居抜きのままお借りしています。

そのため、前オーナー様のご意向でお造りされたものが

いくつか残っている状態でした。 その中の一つが道路面の外壁です。

こちらは元々そのまま使用するつもりでしたが、安全性の高い構造とは

いえない仕様であったため、一度解体し改めて新設しました。


このように、本来購入する予定の無かった機器や、行う予定の無かった工事が

発生したため 当初の予定金額よりも金額が大きくなる形になりました。

また、本来居抜き物件の最大のメリットは内装費の軽減ですが、

今回は一旦スケルトンに戻している為解体費用も発生しています。

昭和レトロと高級感を同時演出したいというオーナー様のご要望を

最大限に叶えるために施工させて頂きました。


弊社ではまだ使えるもの、リメイクすれば使えるものなどを

最大限に活用しつつ、ご要望にお応えできるよう 尽力致します。